シルバーリングに誕生石を入れて、よりお気に入りのカラーアイテムに♪

2024/09/05 │##工房日記##

『石留加工』はついぶ柏工房で最も手軽かつ人気のオプション加工。

石留加工は、お客様が手作りした指輪に宝石を埋め込むオプション加工のこと。
宝石といっても種類はたくさんあり、1月~12月の各月に対応した誕生石というものがございます。

こちらの記事ではそんな誕生石と石留加工について、紹介していこうと思います。
各誕生石について触れていきますので「自分の誕生石はどんなものなのかな」「好きな色の宝石はあるかな」と気になる方はぜひご覧くださいね。

  

オプション加工の『石留』とは?

誕生石について説明する前に、まずはついぶ工房で行っている石留についてお話ししていきます。

私たちついぶ工房では、ご来店されたお客様ご自身の手で指輪を手作りしてもらう、そのお手伝いをしています。
その内容は、金属の棒から始まり、曲げて、溶接して、叩いて丸くして、磨いて……自分だけの指輪が作れる体験。

それだけではありません。

そこから、手作りしたオリジナルの指輪へ誕生石・宝石を埋め込んで、より特別感ある一本へ仕上げることができる。
これが『石留』というオプション加工になります。

シンプルな指輪ほど、石留した誕生石の存在感が際立ち、アクセントあるデザインにもなります。
自分の誕生月に対応した石を入れたり、キラキラしたダイヤモンドを入れたり、好きな色の誕生石を入れたりなど
自分好みにカスタマイズできるのが大きな魅力♪

そんな魅力あるオプション加工の『石留』ですが、こちらは通常の当日お持ち帰りができなくなり
3週間ほどのお預かり期間が発生いたします。
もしもプレゼント用で制作する場合などは、お日にちに余裕をもってご依頼くださいね。

 

『誕生石』とは? なぜ身につける?

少し宝石について調べてみると、貴石や半貴石、誕生石、パワーストーンなど
石について様々なグループの総称を見ることがあります。

その中で今回ご紹介している『誕生石』とはどういったものかについても少し触れていきます。

『誕生石』とは、1~12月の各月に割り振られた宝石のこと。
自分の誕生月に対応した宝石を身につけることで加護を得られる、幸せが訪れるとされています。

例えば1月はガーネット、2月はアメジスト、といった具合に決められており
月によっては複数の宝石があったり、宝石以外にパール(真珠)が登場する月もあります。

しかしこの誕生石
誰がいつ、どうやって決めたのだろうと疑問に思う方も少なくないですよね。

誕生石の由来は諸説あるので明確ではありませんが
旧約聖書「エジプト記」に出てくる祭司長が身に着けていた12種類の宝石であったり
「ヨハネの黙示録」に描かれた聖都を守る12 の城門の土台を飾っていた宝石が由来になったと考えられています。
そしてそれぞれが1から12月ごとに分かれたものを『誕生石』と呼び、それらを身に着けていると「幸せが訪れる」「加護を得られる」と信じられるようになったのがルーツとされています。

そこから世界に『誕生石』が広まったのはユダヤの宝石商による働きかけとされていますが、時代や地域によって誕生石のばらつきが見られたことから、アメリカの宝石業界が100年ほど前にそれぞれの『誕生石』を統一し、現代に至ります。

とはいえ、誕生石はあくまで御守りのようなものであり、必ずしも自分の生まれた月の誕生石を選ばなければならないという決まりはありません。
それぞれの誕生石には「石言葉」というものもあるので、好きな言葉で選ぶことも、
好きな色、好きな名前の石で選んでも良いですし、パートナーや子供の誕生石、入籍した月の誕生石を入れる方など様々。
気に入ったものを選んでくださいね。

そしてここからは、ついぶ工房でご用意している誕生石について紹介していきます!

 

1月 ガーネット

鉱物名:ガーネット
英名:Garnet
和名:柘榴(ざくろ)石、紅榴(こうりゅう)石
象徴:「豊穣」「繁栄」「実り」など

写真のような深い赤色が印象的な宝石がガーネットです。
赤系が多くありますが、エメラルドより深い緑色を持つグリーンガーネットもございます。

ガーネットはギリシャ、ローマ時代から身を守る護符として、血のような色をしたガーネットを身につけることによって兵士たちが戦傷を防ぐ御守りと言われていました。
原石が赤いザクロの実がたくさん集まっているように見えるため、和名では「ざくろ石」と呼ばれるようになったそうです。

 

2月 アメジスト

鉱物名:クオーツ(水晶)
英名:Amethyst
和名:紫水晶
象徴:「誠実」「心の平和」「邪気よりの予防」など

神秘的な紫色で魅力的な存在感を持つ宝石がアメジストです。
多少の違いではありますが英名はAmethystなので「アメシスト」が宝石としての正式な名称。

やはり諸説ありますが、この宝石はギリシア神話の酒神「バッカス」により石に変えられた乙女“アメジスト”を由来に名付けられたと言われています。
そのためか、古くから酒の酔いを防ぎ、酔いを醒まして正気にするとも伝えられているんです。
石言葉の「邪気よりの予防」「邪気を払う」といった意味合いはそこから来ているのかもしれませんね。

 

3月 アクアマリン

鉱物名:ベリル
英名:Aquamarine
和名:藍玉、水宝玉
象徴:「沈着」「聡明」「勇敢」「幸せな結婚」など

その名の通りに淡く水のような透明感と色味を持った宝石がアクアマリンです。
指輪と合わせるとより涼しげな印象を与えてくれます。

その名前もそうですが、アクアマリンの逸話は少しロマンチックで
美しい海の精の宝物が海底から浜辺に打ち上げられて宝石になったとか。
スカイブルーやダークブルーのものもありますが、指輪に埋め込むアクアマリンは比較的淡い色合いのものが多くあります。

 

4月 ダイヤモンド

鉱物名:ダイヤモンド
英名:Diamond
和名:金剛石
象徴:「永遠の愛」「清浄無垢」など

誰しもがその名を聞いたことがあるであろう、強い輝きを持つ宝石の王様がダイヤモンドです。
屈折率(キラキラと輝く力)が他の宝石と比べて圧倒的に高く、無色でも存在感が非常にあります。

紀元前4世紀頃に発見されたと言われますが、当初は美しさではなく、その硬さに注目されて固い物を加工する工具として使われていました。
実はダイヤモンドが宝石の王様として君臨するようになったのは、石の研磨技術やカッティング技術が進んできた数百年前の話。それまではサファイアやルビーが宝石の王様として扱われていたそうです。

 

5月 エメラルド

鉱物名:ベリル
英名:Emerald
和名:翠玉
象徴:「幸運」「幸福」「清い心」など

「エメラルドグリーン」など色の名称としても名高い宝石、エメラルド。
深みもありながら気品ある緑色をしていて、人気があります。

古代ローマにおいて、その色味からエメラルドは「目に良い石」とされ、宝石職人が仕事の合間に眺めて目を休めたり、暴君ネロがコロッセオで拳闘を見る時はエメラルドのサングラスをかけていた、という面白い言い伝えもあります。
ちなみに鉱物はベリルという種類ですが、これはアクアマリンと同種です。鉱物内に含まれる微量な金属で色味が異なり、その色味で名称が分けられています。

 

6月 ムーンストーン

鉱物名:フェルドスパー
英名:Moonstone
和名:月長石
象徴:「健康」「長寿」「悪魔払い」など

月という名を冠する、不思議な白色の宝石がムーンストーンです。
シラー効果というものを持ち、石の中にある層が光を反射し、神秘的な光沢を放ちます。

その神秘さからか、ムーンストーンにまつわる逸話は様々。
悪魔除けや旅の安全を守る護符、幸運の石など。さらには、お互いの気持ちを惹きつけ合う石として恋人へ贈るなど、ロマンチックな言い伝えが多く存在します。

 

7月 ルビー

鉱物名:コランダム
英名:Ruby
和名:紅玉
象徴:「情熱」「権力」「勝利」など

宝石の中でも名高い、独特の紅色をしている宝石がルビーです。
ガーネットの赤とは違い、ピンク~紫を帯びて高級感を持っているのが特徴です。

古代ミャンマーではルビーが燃え上がる炎のようなイメージを持ち、そこから「情熱」や「深い愛」に結びつくと信じられていました。
その他にも不老長寿の力を授けるお守りや、邪念を払い健康になる石としての力もあると信じられていました。

 

8月 ペリドット

鉱物名:オリビン
英名:Peridot
和名:橄欖石
象徴:「夫婦愛」「豊穣」など

独特で爽やかな黄緑の色味を持つ宝石が、ペリドットです。
同じ緑色と言ってもエメラルドとは全く異なる印象の、唯一性ある宝石です。

その色味から太陽の宝石とも呼ばれ、古代エジプト王朝では、太陽や繁栄のシンボル、悪魔除けの力もあるとされていました。太陽という言葉から紐づく「豊穣」の象徴を持つため、「子宝に恵まれる」「夫婦仲を良好にする石」といった力があるとも言われています。

 

9月 サファイア

鉱物名:コランダム
英名:Sapphire
和名:青玉
象徴:「信頼」「誠実」など

唯一無二の深い青色で存在感がある宝石が、サファイアです。
「サファイアブルー」など青色の名称で表現されることが多いですが、ピンク色のものも多くあります。

その深青色でキリスト教において神聖視されてきた宝石で、聖職者の冠やリングに用いられたり、神の信託くためのものとして身につけられたそうです。また、邪心を抑え、情欲をコントロールするとして、夫が妻に浮気除けとして持たせたこともあったという逸話もあります。
アクアマリンとエメラルドの鉱物名がベリルであることと同様、
鉱物名はコランダムと呼ばれ、ルビーと同種の鉱物です。こちらも含有する微量の金属で色味が変わり、それぞれルビーやサファイアに分類されています。

 

10月 トルマリン

鉱物名:トルマリン
英名:Tourmaline
和名:電気石
象徴:「成功」「慢心」など

様々な色味を持ち、中にはひとつの宝石で複数の色を帯びることもあるのが、トルマリンです。
ついぶ工房ではピンク色のものをご用意しております。

和名が「電気石」と呼ばれているトルマリン。これまでの宝石たちは色や見た目にちなんだ名前なのに、不思議な名称をしていますよね。
実はトルマリンには非常に特徴的な性質があり、加熱したり摩擦すると、なんと電気を帯びるんです。言い伝えや伝承により意味を持つ他の宝石たちと異なり、科学的性質によるのはトルマリンならでは。

 

11月 トパーズ・シトリン

鉱物名:トパーズ
英名:Topaz
和名:黄石
象徴:「友愛」「友情」「希望」など

アクアマリンに似つつも、爽やかなブルーを帯びた宝石がトパーズです。
ついぶではブルーを取り扱っていますが、トルマリン同様に様々な色を持ちます。

様々な色を持つからか、歴史上では低品質なアクアマリンと間違われるなど、たびたび別の宝石と間違えられてきたようです。
ダイヤモンドと同じように、科学や技術の進歩があったからこそその地位を確立できた宝石のひとつと言えるかもしれませんね。

 

鉱物名:クオーツ(水晶)
英名:Citrine
和名:黄水晶
象徴:「富」「幸福」など

ゴールド色のような、オレンジかかった黄色をしている宝石がシトリンです。
11月の誕生石において、トパーズと一緒にご用意しております。

黄金の色味から連想される「富」「裕福」という意味合いからか、古代ギリシャ時代から人気の高かったとされる宝石です。その他にも、怒りを鎮めて身に着けている者の気持ちを落ち着かせると信じられていたそうです。
鉱物としての分類はクオーツで、こちらはアメジストと同じ。中にはひとつの宝石に紫と黄色が存在した「アメトリン」というものも存在します。

12月 タンザナイト

鉱物名:ゾイサイト
英名:Tanzanite
和名:黝簾(ゆうれん)石
象徴:「高貴」「成功」「冷静」など

神秘的な青、魅力的な紫を併せ持つ宝石が、タンザナイト。
その独特の色味から高級感があり人気の高い宝石なんです。

歴史的には非常に新しく、1967年にタンザニアで発見されたゾイサイトを加工することで美しい青紫色になると発覚。これに目を付けたティファニーが取り扱い始め、「タンザナイト(タンザニアの夜)」として命名しました。そして今や誕生石の一角となるまで一気に人気の宝石へと上り詰めたのです。
ゾイサイト自体は1800年頃から認知されていましたが、当時は人気のない石でした。これも科学と技術が進歩したことによってその地位を得た宝石ですね。

 

指輪完成までの流れ

通常、オプション加工がない場合は当日に指輪をお持ち帰りできますが
『石留加工』をご希望の場合は3週間ほどのご納期が発生いたします。

どのような流れで指輪が完成するか、ご予約段階から説明していくのでご参考になれば幸いです。

STEP 01 ご予約 

ご予約・お問い合わせページのカレンダーで予約状況をご確認の上、予約フォームまたはお電話(04-7128-5507)にてご予約ください(お席に空きがあれば、予約なしでもご案内可能です)。※お急ぎのお客様は、その旨を予約時にお伝えください。

STEP 02 ご来店・相談お見積り

実際の金属や制作サンプルをご覧いただきながら、指輪のデザインを決定します。経験豊富な専任スタッフが詳しくご説明・ご提案いたしますので、具体的なイメージがなくてもご安心ください。

STEP 03 ご制作

専用の工具を使用し、金属を叩いたり曲げたり、ガスバーナーで溶接して指輪を作っていきます。スタッフが優しく丁寧にサポートするので、初めての方でも安心して作業に取り組めます。

STEP 04 完成・お預かり

指輪の制作が終わって一度完成した後、石留加工などオプションをご希望の場合は一度指輪を工房にてお預かりいたします。
※加工をご希望されない場合、お作りいただいた指輪は当日にお持ち帰りいただけます。指輪はポーチまたはケースに入れてお渡しいたします。

STEP 05 ついぶ工房にて加工

石留加工やその他のオプション加工は、お預かりし、私たちついぶスタッフが加工します。
お預かり期間は約3週間となります。
※短納期をご希望の場合はご予約時やご制作時にあらかじめスタッフまでその旨をお伝えください。

STEP 06 完成・お受け取り

完成後、指輪をお渡しいたします。
お渡し方法は『ご来店』または『お届け(送料あり)』のどちらかとなります。ご制作時、ご都合良い方をお選びください。
なお、ご来店の場合は予約の必要はございません。